Swingyの音楽日記

ジャズピアノの演奏・レッスンと、それに関わる身体動作について研究・練習していることなど

ナンバ歩き2 その由来 7/22補足

かつて、羽黒山を一本歯の下駄で駆け回っていたという
整体の先生に、ナンバ歩きについて伺ってみました。

(羽黒山:山伏修行をするところのようです)

先生いわく、「(先生の場合)重いものを両手に持つとき
などは自然とナンバになりますよ。ただ、その場合両手
に持っているものが重いので、見た目には手は動かな
いですけどね。」とのこと。

左腰あたりがリードして、左半身を前に出し、
右腰あたりがリードして、右半身を前に出す。

大げさにやると、でんでん太鼓みたいに、左足左半身
をまるごとブンと振るように前に出すと、結果的に左手
も前に出るとのこと。

前の「ナンバ歩き」の文章で書いた、
「肩から下がすぐ足という感じ」というのは、まさにその
通りだそうです。

その場でやってみたが、ちっともうまくいかなかった(笑)。

こんな歩き方をするとしたら、どんな場面だろう。

そうだ、たんぼのぬかるみの中を歩いたら、こうなるだ
ろうな。今でも、浅めのプールや海なら、こう歩く。
みなさんもすぐに思い浮かべられるのでは?

神社のジャリ道でも試してみました。
ここでは、勢いをつけて振ったりせず、動きは小さく、
すり足に近い感じでやってみると、足裏で蹴らない分、
ジャリの下深くに沈み込むことなく、歩きやすかった
です。


前にも書いたように、ナンバ歩きの由来には諸説ある
のですが、

身体教育所 野口裕之氏の論文に、初めて聞く話で
すが、とても具体的なナンバ歩きの由来が書いてあり
ました。

「南蛮と呼称される滑車が渡来し、この滑車を用いて
綱を引く労働者の姿から、日本人の動法の一大特色
とされるナンバという語が生まれたと聞く。

右下肢が前方にあるとき、右肩右上肢も前方へ向かう
という形態をナンバと呼ぶのである。

(中略)阿波踊りから能の舞い、更に農耕者の田植え
の構えに至るまでナンバから逸脱する動きは存在し
ない。

私共の世代は小学校の朝礼の時間に行進と称する
歩行訓練をさせられた。当時は未だ西洋的に手を
振って歩く習慣がなかった為に、多くの生徒がニ、
三歩あるいただけでナンバになってしまい、即座に
運動神経が鈍いという烙印が押された。」

また、手元にあった、
「ナンバ式骨体操」なるDVD
(監修:矢野龍彦、長谷川智)

に、「ナンバ日常編 歩く」という項目があったので見て
みた。(始めから見ろよって?(笑))

5ステップに分けてその歩き方を習得するようになって
いる。はじめの3ステップまでは、

左足を前に出すときに、左手を左足太ももの前で、
(見えない糸で、足をつり上げるかのように)左手を
上げる

など、前回「ナンバ歩き」で僕が書いたのと同様のやり
方からスタートするのだけれど、最終的には、手を体側
からこぶし二つ分くらい離した位置で、動かさないよう
にしている。

つまり手は動かさない。

そのDVDの作者、矢野氏のHPを見ると、
『我々の行っている「ナンバ」の作業は、歴史に埋もれ
た「ナンバ」を再現しようというものではなく、「ナンバ」
を現代生活のなかでどのように活用していこうかという
ことである。
ナンバの語源がどうだとか、ナンバの動きは本当は
どうだったのかなどということには、あまり関心はない。』
とある。

そんなわけで、
「手足同じ側が出るナンバ ではないナンバ」が
登場してしまった。

どういうことなのか、詳しく追ったわけではないが、
様々な文章からも合わせて考えると以下のように
推察できる。

ナンバは確かに、右足と右手が同時に出る動き
のことを言っていた。

しかし、野口先生の文章に「(昔の日本人の動きに)
ナンバから逸脱する動きはない」とあるが、わざわざ
ナンバという語が生まれるくらいだから、それは
いつもの動きと全く同じではないはず。

そう考えると、昔の日本人がいつも手足同じ側が
出るように歩いたわけではなく、あまり手を動かさ
なかったということも、もちろん考えられる。

たんぼのぬかるみを歩いたり、綱を引いたり、何か
力強く歩く必要のあるときには、手足同じ側を振る
ような動きがはっきり出たのではないか。

だから意識して手足を動かす「行進」でもそうなる。

ところが、「昔はみんな手足同じ側を出して歩いて
いた」という誤解が広がった。

一方で、末續慎吾選手の活躍などもあり、同じ側の
手足を出さなくても、昔の日本人の体の使い方を
ひっくるめて「ナンバ」と呼ぶことも広まった。

そこで、昔の一般的な歩き方だったかもしれない、
手を振らない歩き方も、「ナンバ歩き」と呼ばれるよう
になった。

あくまで推測ですが、さらにシンプルに書くと、

昔 
「ナンバ歩き」 と 「昔の普通の歩き方」  は別


「ナンバ歩き」も、「昔の普通の歩き方」も、ナンバ歩きに含む。


参考までに・・・・

末續慎吾選手の走法

ウィキペディアによれば
「『ナンバ』の動きを取り入れているとされるが、
右足(左足)と右腕(左腕)を同時に同方向へ
動かしているわけではない。
実際に高野と末續とが取り組んだ走法は、
例えば右足が前に出るとき同じ側の胸を脚の
上に乗り込ませるようにするもので、その時に
自然と右腕は後ろに引かれるが内旋動作が
はいるために大きく振ることはできない
(意識的に腕を振らないと思われがちだが
結果的に大きく動かないだけである)。」


「飛脚 写真」
で検索すると、静止ポーズですが、手足同じ側
を前に出している写真がたくさん見られます。
でも、どう走ったかは分かりません。

僕もナンバ歩きらしきことを色々試していますが、
どれも手を前後には振らず、手が体より後ろに
いくことはないのです。


身体教育研究所
http://keikojo.com/koukaikouwa_schedule.html
の、「動法と内観的身体」 という野口裕之氏の論文参照


心身技術研究所(矢野龍彦)
http://nanba-walk.com/nanba


「歩み」と「走り」の身体伝承
http://www.h6.dion.ne.jp/~bokuden/theme_15.html



7/22
その後、ナンバ歩き、できるようになってきました。
腰椎の下の方をきゅっと掴むように締めて、
背骨全体を、竹トンボのようにしごいて回すようにすると
身体全体連動して回る。
その動きをもっと小さくやって歩く。
手は身体から離してとめていてもいいし、
足の付け根あたりに当てていてもいい。

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  1. 2013/07/10(水) 01:33:32|
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